訪問販売に対する思い
ヤフーニュースで、元ジャズピアニストの男性がりんご売りになって家族を養っている、という記事があり、それに対するコメントも含め、興味深く読ませて頂きました。
その記事を読んだ限りでは、まあいい話だな、でもよくそんなにりんごが売れるな、くらいに思い、次にコメントを読んでみたのですが、ほぼ批判的な内容でした。
コメントを読んでいると、確かに、なるほどと思わせられるものばかりでした。
正直、私も、対面販売や訪問販売に対しては警戒してしまうし、あまり良い印象もありません。私も以前、仕事としてしばらくやっていたのですが・・。
単純な話、今の時代、身近なお店やネットなどで安くて良いものが何でも手に入るので、わざわざそのようなものに手を出す必要は無いのです。
そして、本当に良いものにはほっといてもお客さんが集まってきて行列を作るのです。
その、元ピアニストの男性の方は、実際会ってみなければどんな売り方をしているのか分かりませんが、売るものは別にりんごでなくても、何でも良いのかもしれません。たまたまりんごだっただけであって。
でも、買った人が、押し売りされた、買わなきゃ良かったと不快な思いが残るような売り方でない限りは、納得してお金を払っているのだから、他の人がとやかく言う話では無いと思います。
営業成績が良くなかった私が言っても説得力が無いのですが、そのお客さんは、ものではなくその「人」を買っているし、その「出会い」を買っているのかもしれません。
本当に良い出会いができたときには、売り手と、お客さんの心が通じます。そしてお互いに良い思い出になります。
ただそれはなかなかあることではありません。変な言い方ですが、「自分は必要ないものを売っている」という自覚をもって、決して押し売りなどしてはならないと思います。
売らないことには稼ぎにならない、だけど押し売りはできない、だからこそ訪問販売、対面販売は難しいです。
私は、数十年経っても、訪問販売で出会ったお客さんとの懐かしい思い出は今でも心に残っています。