SSブログ

本当に欲しいもの

自分にとって、今の仕事は合っているなと感じています。少なくとも、今までやってきたいろいろな仕事の中では、合っていると思います。なので、今も続いているのだと思います。

それなら、なんでもっと早くから今みたいな仕事を選ばなかったの?という声が聞こえてきそうです。自分でも、そう思います。

今いる会社でも、長く勤務している人は当然、そうでない人よりも給料がいいです。ボーナスとか退職金とか、時折聞こえてくる話に、うらやましく思うかぎりです。

また、そういう人は、周りにいるほとんどの人は後輩です。威張っていられるのです。



私は別に、人生においていろいろな経験を積もうと思って転職を繰り返してきたわけではありません。

その時その時で、自分なりに頑張ってみたけど、そうするしかないという結論になり、そうしてきただけの話です。

今のような業種も、今までは求人を見ていても、出ていたはずなのですが、なぜか目に入ってこなかったし、縁が無かったのですが、やってみたら結構合ってるかな、と。


早くから今の会社に入って、ずっとやって来れたら良かったのにな、と寂しい気持ちになることもあります。先日、同い年くらいの、でも私とは違ってベテランの、そんなに親しくも無い先輩に、

「本当に〇〇は馬鹿だよな~」

と真顔で言われました。ベテランのその人から見れば、考えられないような手順で私が作業をしてしまったようです。

それだけのことですが、結構落ち込みました。言われるようなことをしてしまった自分のせいなので、仕方ありません。

私もこの業界にある程度長く居れば、そんなミスをして馬鹿にされることも無かったのかもしれません。



転職を繰り返す中で、すべて一からのやり直しとなり、そのような惨めな思いをしたことも多かったですが、自分がもし、転職することもなく同じ会社で順調に今日まで来られたとしたら、そんな奴のことなんて同じように馬鹿にしていただけだったかもしれないと思います。

同じ会社に長く居る人がみんなそうだとは、もちろん思いません。長い人でも、親切な、優しい人はたくさんいます。私にそう言った先輩だって、別に悪気は無く、軽く言っただけで、本当はいい人かもしれません。でも、やはり傷つき、落ち込みました。最初の、「ホントに」の部分が、前々からずっと思ってたんだけど、という気持ちを含んでいるからです。そして、その人とは今後、できるだけ関わりたくない、と思ってしまいました。



私は若い頃、人の気持ちが分かりませんでした。というより、人に関心が無く、分かる必要がありませんでした。別に一人で生きて行けばよい、と。

でもいつからか、人の気持ちが分かる人間になりたいと思うようになりました。やっぱり、人は、一人では寂しいのです。少なくとも、私はそうでした。

でも、人と関係を持つには、その人の気持ちが分からないとそれができない。その人が嬉しく思うこと、傷つくこと、頭にくること、悩み、そういうのを、「や、自分には関係ないから」で終わってしまうようでは、その人とは永遠に他人でしかない。

人の気持ち、心の痛みが分からない自分が、人との関係を持ちたいと思えば、これまでのボロボロの転職人生は必要だったのかな、と思います。

安定した生活、地位、たっぷりの退職金、それらは本当にうらやましいですが、自分にとってはまず、これが必要だったのではないか、と。

今でもまだまだ人の気持ちを理解できないことも多い自分勝手な人間ですが、少なくとも若いころの自分を振り返ってみると、ちょっとは成長したかなと思います。

気持ち.png







nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。