腹八分
風の噂で、以前、私が勤めていた会社の人が亡くなったと聞きました。
詳しいことは分かりませんが、過労死ではないかと感じています。
その人はとてもいい人でした。
「いい人」は、人から何か頼まれると、断ることが苦手なように思います。悪く言えば気が弱い、ということになってしまうのかもしれませんが、相手のことを思うと、断ったら悪いな、迷惑かけちゃうな、と思ってしまい、自分のことを後回しにしてしまうのです。
その人は、その頃から原因不明の体調不良を患っていました。しばらくは会社を休んでいたようですが、復帰後、あまり負担のかからないよう会社に配慮をお願いしていて、はじめの頃はそのようにしてもらっていたようですが、人が足りないなどの理由でだんだんと仕事が増えていったようです。
会社としては、何とか仕事を回すために、誰かに無理を言ってお願いするのです。そして「いい人」が受けてしまう。
「いい人」にお願いしたいです。何かものを頼まれたとき、自分の許容範囲いっぱいいっぱい(もちろんそれ以上)まで受けるのではなく、せいぜい8割くらいまでで、少し余裕を残しておいて欲しいと思うのです。
顔では、態度では「もう無理だ」とアピールしつつ、心にはゆとりを持っていて欲しい。その状態がどうなのかなんて、自分にしか分からないし、もしバレたとしてもそんなことは関係ない。まだ余裕があろうと無かろうと、自分がやってもいいと思えばやるし、やりたくなかったらやらない。
自分の人生なのだから。